江戸時代の文化、学問レベルを知る 和算書・和算関連書

 

算木の家
算木の家
遠藤 寛子・著/148頁/5%税込定価1,470円
ISBN 978-4-87639-505-7 ¥1300E
大正初期の少女の目に映る「祖先の算木」と「新しい算木」―学問を奨励した直江兼続ゆかりの米沢に暮らす一家族の何世代にも亘る生き様を、時代ごとの世相もまじえて、大正初期の少女の目を通して描き出した小説。
新しい数学に追われて消え残る和算の面影、西洋文化導入でも、なお残る古風な女子教育、上杉謙信公以来続く、米沢藩時代の気風が残る暮らしぶりも併せて描く。
江戸の「算」と「術」−物語のある数学−
江戸の「算」と「術」−物語のある数学−
佐藤健一著/A5判/121頁/5%税込 定価1680円
ISBN978-4-87639-152-3 C1041 ¥1600E
旅人算、鶴亀算、ねずみ算、盗人算、おとり算、俵杉算、味噌たく算、… 江戸人の算術を楽しむアイデアの数々を紹介。和算のユニークな「算」「術」の例題を和算書から選び、それぞれのほとんどに「江戸人の術」「現代人の解」を併記し対比することで、現代数学では及ばない江戸人の数学(和算)に対する柔軟な発想と遊び心が見えてくる。計算法のタイトルを見ただけで、現代と比べて夢があると感じると思う。
だから楽しい 江戸の算額
だから楽しい 江戸の算額
和算絵馬「算額」の魅力がいっぱい
小寺 裕著 /A5判/124頁/5%税込 定価1365円
ISBN978-4-87639-149-3 C1041 ¥1300E
和算の普及・発展の原動力となった江戸時代のメディア「算額」は、江戸の人々だけでなく、なぜ現代人をも引きつけるのか、その魅力を写真や図を駆使して平易に語る。
関 孝和 ―江戸の世界的数学者の足跡と偉業 ―
関 孝和 ―江戸の世界的数学者の足跡と偉業 ―
下平和夫 著/佐藤健一・西田知己 編集協力
A5判/223頁/5%税込定価2415円
ISBN978-4876391424 C1041 ¥2300E
いまは誰でもが使っている筆算による計算の考案・実用、行列式の発見など、世界初となる業績を残した江戸の偉大な数学者、すなわち関孝和である。大数学者であるが生活史は不明な点が多い。その関孝和の家系や家族、弟子のことから、世界的な業績・著作物について渾身の調査・研究をもとに、時に数式もまじえて解説。
『塵劫記』初版本
『塵劫記』初版本―影印、現代文字、そして現代語訳
佐藤健一・訳・校注/A5判/252頁/5%税込定価2415円
ISBN4-87639-409-1 C1040 ¥2300E
江戸時代に花開いた日本独自の数学すなわち和算の普及・発展の起点となったものが、吉田光由が精魂を込めて著した寛永四年の『塵劫記』である。この初版本の画期的内容を影印・現代文字、そして注付きの現代語訳を見開き対応で掲載し、読者が和算を楽しめ、また学べるよう配慮した。
和算用語集
和算用語集
佐藤健一・安富有恒・他著/A5判/170頁/5%税込定価1890円
ISBN4-87639-139-4 C1040 ¥1800E
読み難い用語の読み方を巻頭に記し、厳選した五百余語すべてにかなを付け、図や実例題を多く載せ、理解と活用がしやすいように配慮した。江戸時代に使用していた単位(現代との対比付き)を系列的に載せ、おもな江戸時代の和算書も発行年順に掲載。
『塵劫記』にまなぶ
西田知己著/四六判/185頁/5%税込定価1575円
ISBN4-87639-138-6 C1040 ¥1500E
数学嫌いの増加を救う道は楽しんでまなぶこと。公式重視でない物語性に富んだ和算書、江戸時代を通じて一家に一冊はあったといわれる『塵劫記』から現代に活かせるところ、問題をピックアップし、いまとの対比も加えて、江戸人の多様な知恵・発想を説く。
「算勘」と「工夫」 ―江戸時代の数学的発想
西田知己著/A5判・上製函入/248頁/5%税込定価8400円
ISBN4-87639-028-2 C3041 ¥8000E
江戸時代の数学(和算)での「算勘」と「工夫」という語に注目し、考察しながら算家たちの“思考”に対する意味の変遷をたどる。江戸の「和算」「教育」などを理解する時の、今までにない一つの見方を示す。江戸文化における和算の位置づけまで言及。
竪亥録仮名抄 ―原書印影・現代文字と解説
下平和夫監修/A5判・上製函入/226頁/5%税込定価9450円
ISBN4-87639-020-7 C3041 ¥9000E
西洋数学を凌ぐ日本独自の数学すなわち和算が江戸時代にさかんになった。その原動力が『塵劫記』と『竪亥録』である。本書は、『竪亥録』そのものが完全な形で現存していないため、その解説本の印影を全文復刻し、それに現代文字と解説を加えてある。
建部賢弘の『算暦雑考』
佐藤健一校注/A5判・上製/122頁/5%税込定価5250円
ISBN4-87639-605-1 C3041 ¥5000E
関孝和の高弟で徳川八代将軍吉宗の顧問役であった建部賢弘が、外国から情報が入る前に独自で三角関数表を作成したのが『算暦雑考』。本書は原著はすでに焼失してなく、そのコピーの使用許可を得て、苦心の末、全てを現代活字に直し解説を加えた。
数学文化史 ―群馬を中心として
大竹茂雄著/A5判・上製函入/346頁/5%税込定価7140円
ISBN4-87639-019-3 C3041 ¥6800E
20年間に亘る独自の調査・研究をもとに、多くの和算家・研究者がいた群馬を中心とした日本の数学史を、時代背景や貴重な写真を入れて、古墳時代〜江戸、昭和までを平易な文体で読みやすく纏めた書。100頁に及ぶ数学史年表は圧巻で貴重な資料。
算額道場
佐藤・伊藤・牧下著/A5判/168頁/5%税込定価2100円
ISBN4-87639-623-X C1041 ¥2000E
江戸庶民を虜にした算額の問題を難易により小手調べ、入門から師範まで4段階に分け、それらの問題を現代訳し解答例を一つずつ載せた。現代の公式を気にせず、皆さんも江戸庶民が作った数学(和算)の問題を解いて自分流に楽しんでみてほしい。
新・和算入門
佐藤健一著/四六判/180頁/5%税込定価1680円
ISBN4-87639-619-1 C1040 ¥1600E
江戸の人びとを数学嫌いにさせなかった和算とはどういう数学だったのか、西洋数学とどこが違っていたのか、実際の問題や解き方を例に挙げて説明し、そのユニークな解き方等の発想と魅力を語る。話題の和算書や関孝和らすぐれた和算家についても語る。
江戸のミリオンセラー『塵劫記』の魅力 ―吉田光由の発想
佐藤健一著/四六判/200頁/5%税込定価1575円
ISBN4-87639-120-3 C1040 ¥1500E
実用的で読者の興味を引く題材を一問ずつ考え、吟味して作り上げられた『塵劫記』は、江戸時代を通じて一家に一冊はあったといわれるほど普及した。著者の吉田光由の時代を超えた発想・着眼点と『塵劫記』の魅力を、幅広く調べた研究成果も加えて述べる。
江戸の算術指南 ―ゆっくり たのしんで 考える
西田知己著/四六判/219頁/5%税込定価1575円
ISBN4-87639-618-3 C1040 ¥1500E
江戸時代の人びとは身分に関係なく、算術(数学)を囲碁や将棋と同じようにたのしんだ。その算術に対する柔らかい発想と知的エネルギーから湧き出る向学心の背景、江戸数学の魅力を探る。江戸人の知恵は、数学嫌いが多い現代人に参考になる。
江戸の寺子屋入門 ―算術を中心として
佐藤健一編/四六判/158頁/5%税込定価1575円
ISBN4-87639-707-4 C1040 ¥1500E
寺子屋はすべて完全な民営であり、現代と違う画一的でないユニークな発想で生きた学問を教えていた。寺子屋で行なわれていた読み・書き・そろばん(すなわち計算)がどの程度であったかを紹介しつつ、江戸のくずし字が読めるような配慮がされている。
和算家・山口和の『道中日記』
佐藤健一・他校注/B5判/196頁/5%税込定価6627円
ISBN4-87639-026-6 C3040 ¥6311E
6回にわたって東北から九州までの遊歴の旅を記録した原著『道中日記』を読みやすい現代文に直し、難解な言葉や地名に注を付したもの。当時の日本各地の文化・風俗・学問のレベルを知る数少ない文献。山口和自書の図・絵・算額の写しの影印も掲載。

□研成社が制作にたずさわった本

わこくちえくらべ
和和國智惠較(わこくちえくらべ)
発行:NPO法人 和算を普及する会(NPO和算)
頒布価格 1500円

享保12年(1727)に環中仙(本名は不破仙九郎)が著した数学遊戯の本。上巻と下巻からできており,上巻には下巻で扱う内容を絵入りで簡単にかいて読者に興味をもたせ,下巻で内容を味わうようになっている。右頁に原本影印,左側に対応する現代活字を掲載。
詳細はNPO法人 和算を普及する会(NPO和算)のページへ